麒麟がくる 第9回 「信長の失敗」感想


1回の次が9回になってしまいました。それほど面白かったんです。3回もみちゃった。
染谷将太さんがノッブを感情豊かに演じれば、それを受ける帰蝶役の川口春奈さんも全く引かない堂々たる演技。コミカルで怖いストーリー展開。歯切れのよいセリフ。
ここからストーリーと感想です。ネタばれします。




まずは家康パパの広忠が開始5分で誰ともわからない者たちに暗殺されます。早い、早すぎる。今川義元に檄を飛ばされ「ははっ」と答えてから5分で山道で命を落とす。
そこにやってくる菊丸。広忠の死体をみつけ水野元信のところに遺品の差料を届け、
「我ら必ずや竹千代様をお守りいたします」っていうんですが、菊丸って本当は誰。忍びなのかしら。我らっていうんだから、複数。服部党とか?(知らん)

優しい合理主義者信長

那古野城では帰蝶が白無垢姿のまま床の間の柱によりかかって居眠りをしているところに染谷ノッブ登場。なぜか波の音が流れていました。
薄汚い姿のノッブはどうして祝言に来なかったのか、という言い訳にあまが池(蛇池)に出るという大きな蛇を探したといいます。水をかき出しても減らないので信長が脇差を加えて飛び込んだっていうあの池ですね。
「村のものと同じ心をもつことじゃ。でなければ同じものは見えん」
多分、ノッブはほんとに家臣以外にはチョー優しいので(家臣にも優しくしてるつもりだけどわかってもらえないこと多数)この解釈、素晴らしいなと思いました。

感情の起伏の激しい若者(16歳(満15歳))

帰蝶を連れて末森城の織田信秀のところへ行って、利政からの引き出物を披露し、帰蝶が口上を述べたあと。
「父上、この三郎からも引き出物がございます。織田家にとってなんちゃらかんちゃら」
といって持ってこさせたのはほかい(食べ物を入れる容器)。
信秀、蓋をあけるや、ぱたりと閉め、「そなたらは外してくれぬか」と一応女性に気を遣う。あら、優しい信秀。
ふたりになってから激怒。信長を扇子でひっぱたく。ここは殴り飛ばしてほしいところ。コンプライアンスなんか気にするなー。
「今川がすぐに竹千代を取りに来るぞ」
われらは準備をしているではないか、と抗弁するが聞き入れられない。
「その首、持って帰れ」
すごすごとほかいを抱きかかえて退出するノッブ。
廊下で「信長さま」っと駆け寄る竹千代をどけっと投げ飛ばし、「キチョウッ」と叫んでからいけない、とばかりに「帰るぞ」ととってつけたようにいってどかどかと歩く。このときほかいは持っていない。
首は……首はどこに行ったの。そのあたりに捨ててないよね、ね、ね(震え声)
帰蝶と話しているときの美女を前にした、でれでれのテンションからこの低い怒りモードへの振り幅の大きさは見応えありました。

闇深竹千代

今回、竹千代役の少年がめっちゃ美形なので、余計にセリフの闇深さが際立ちました。
帰蝶が声をかけると「わざと負けているのじゃ」って。「信長様との将棋は面白い」
って唯一なついているノッブにこのあと廊下で投げ飛ばされますカワイソ😭
信勝はやっぱりできの悪い人設定かぁ。調べていくとほんとに尾張の下四郡を真っ二つに割るほど勢力は拮抗してたんですけどもねぇ……。ちょっと不満だけどわかりやすいからいいよ。うん。

金満織田家……金魚さん飼ってる。高そうだわー。

帰蝶さまの小さな復讐

信長が入ってきて、織田三郎信長じゃ、とにこやかに挨拶すると、あ、そうだった、となぜか立ち上がり、褥の上に座り直してツンとしてみる。
信長と一緒に鉄砲を撃ったとき、なにげに元の男の話をする。
「明智十兵衛と言って。鉄砲に興味をもつと堺へいきたい、近江へいきたい、父上も困り果てるほど」
「父上を困らせるとはおもしろきおとこじゃな」
ノッブ目を逸らすw
「はい、まことおもしろきおとこなのです」
帰蝶さま輝く笑顔炸裂。「へえ」と、どんどんテンションが下がるノッブ。ちょーかわいいんですけど。
帰蝶は男心がわからなかったんでしょうかね?
この作品では前夫ありですから。ヒトヅマ帰蝶さまだったんですから……帰蝶さま、素敵。もっとやって。
でも、干蛸で簡単に餌付けされたり、ノッブの話に簡単にへええと興味を持って顔が綻んじゃったり、まあノッブは魅力的ですわよね。人殺し3人抱えてるしな。次回も楽しみです。

ハイライト

「帰蝶はおやじどのが好きか」
「はい。時々大っきらいになるとき以外は」
「わしも同じじゃ」
「同じ?」
「時々大っきらいになる」
「同じでございますね」
このシーン、ふたりが同じ表情、同じ口調でしゃべるんです。ふたりとも若々しく素晴らしかった。

蛇足。
妻木煕子さん登場
十兵衛と煕子のシーンはあざとい。あざとすぎる。役者が大根なのか、演出がチープなのか、そのどっちもなのか。
ティッシュが舞うみたいな画づくり、やめい!
やっすいメルヘン語るのやめい!
それと、このふたりだと画面が締まらない。なんでや。主人公とその将来の妻ぞ。
あと、なんなん、煕子っていうこの名前。字は女性に使う漢字じゃないし、国衆の娘に「子」なんてつくはずないじゃない。ひろ、とか広とか比呂でいいんじゃないっすかね。いつから妻の名前が煕子なんつー公家の娘でもみかけないような立派な名前になったんすかね。オ・ワーダよ、説明してみい。
天皇家の内親王が使うか使わないか、っていうレベルの漢字よね。
康熙帝の煕だぜぃ。





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